下記は、逝去時の流れに「会社担当者(総務・秘書など)」「葬儀社(公益社)」それぞれの役割や対応を記したものです。一例として、まずは基本的な流れを把握しておきましょう。
危篤
ご担当者
- (1)役員はじめ必要な方々に危篤の連絡を行いつつ病院などへ急行します。
- (2)公益社に連絡を入れ出動準備と待機を促します。
ここがポイント
- ・対会社:状況伝達、情報管理の徹底
- ・対ご遺族:心情への配慮、状況を把握
ご遺族
危篤時には、近親者に連絡(自宅療養の場合は主治医に連絡)すると共に、会社への担当者への連絡を行います。
公益社
24時間対応
- ・出動準備と待機、随時ご不明な点の解決とアドバイス
逝去
ご担当者
- (1)逝去先に急行する者と自宅(または安置場所)に向かう者に分けて情報共有の体制をとります。
- (2)詳細が確定するまでは、緘口令を敷いて逝去の事実が外部に漏れないようにします。
- (3)公益社に連絡し出動を要請します。
事前に準備しておきたいこと
- ・病院(逝去先)対応者/自宅(安置先)対応者の決定
- ・各役割と内容の把握
ここがポイント
- ・対会社:情報管理の徹底、逝去先と自宅に人員を配置
- ・対ご遺族:病室の片づけを手伝う、ご遺族用に車両を手配
(※1)逝去後、病室から霊安室へ移動となる場合があります。病室の荷物整理なども必要となりますので、ご逝去から病院を出発するまでには、約1時間を要します。この際に、病院などの施設に別の葬儀社が詰めている場合がありますのでご注意ください。
ご遺族
自宅にてご逝去された場合は、警察への連絡が必要な場合もあります。
病院などでの打合せ
ご担当者
- (1)公益社と合流後、ご遺族と安置先(自宅や公益社会館など)の確認を行います。
- (2)病院出発までの段取りを打合せします。
- (3)ご遺族に自宅の状況(布団など)を確認していただき出発時間を決めます。
- (4)自宅用に枕花を手配します。
事前に準備しておきたいこと
- ・故人とご遺族代表者の氏名・住所・電話番号の確認
- ・宗教宗派の確認
- ・基本スタンス(密葬・本葬/合同葬/お別れの会など)の想定
- ・葬儀の形式、日程、式場など
ここがポイント
- ・対会社:安置先と出発時刻の伝達
- ・対ご遺族:死亡診断書の記載を確認、ご遺族用車両の到着を確認
ご遺族
- ・医師から死亡診断書を受け取り、病院への支払いの確認を行います。
- ・故人を病院からお連れして安置する場所は、ご自宅なのか葬儀の式場となる会館・寺院なのかをまず決定。会社や思い出の場所などを経由して安置場所へ向かいます。
公益社
24時間対応
- ・故人用車輌の到着を確認
- ・病院関係者(医師・看護師など)のお見送り体制を確認
- ・枕花の確認
病院などからご帰邸
ご担当者
- (1)退院~出発の流れを確認します。
- (2)死亡診断書の受取りを確認した後に出発します。(故人は公益社手配の車、ご遺族は自家用車または会社手配の車に乗り、担当者と公益社も自宅へ随行)
事前に準備しておきたいこと
- ・病院などの施設ルールの確認
(※2)施設側で退院のルートやお見送りなどにルールがあります。
礼を逸しないように公益社が確認してお伝えしますので、ご遺族をフォローください。
ここがポイント
- ・対会社:およその到着時刻を伝達
- ・対ご遺族:病院関係者(医師・看護師など)へ挨拶を促す(※2に準じてタイミングよく行う)
公益社
24時間対応
- ・故人用車両の到着を確認
- ・忘れ物などがないか確認
ご自宅へ到着
ご担当者
- (1)自宅付近にさしかかったら自宅対応者に連絡を入れ、お迎えの体制を指示します。
- (2)自宅担当・ご遺族担当それぞれの役割を果たしながら故人をご安置します。
- (3)血縁の濃い方から順番にお参りいただきます。
事前に準備しておきたいこと
- ・担当と役割分担
- 1.自宅対応者/役割:布団の確認~故人受入れを考慮し家具・家財の移動~安置のサポート
- 2.ご遺族対応者/役割:到着時のドアマン、病室から持ち帰った荷物の移動など
- ・枕花をお供えする順序や数を決めておきタイミングよく設置するように段取ります。
ここがポイント
- ・対会社:役割の実行
- ・対ご遺族:心情に配慮(場合によっては席をはずすなど)
公益社がご安置からお参り道具の準備まで行います。一同のお参りが済み次第、本打合せを行います。
宗教者へ都合を確認し内諾を得て日程・式場などを決定します。
(※3)ご近所などへの気遣いも大切です。路上駐車は避けるなど周囲の目にも配慮しましょう。
また、正式な日程が決定しリリースが確定するまでは情報管理を厳重に行います
打合せ後の動き
葬儀実行委員会と公益社との連携
葬儀本部を立ち上げ組織として機能するように役割分担するなど、体制の強化をはかります。綿密な打合せを繰り返し行い、当日までのスケジュール組みや段取りを進めていきます。同時に、会社担当者は社内だけでなくご遺族との密な関わりが必要となりますので、日頃から連絡を取りやすい関係構築に努めておくことも重要な役割の一つになります。
このように、ご逝去時の対応だけをとっても様々な配慮や動きがあることがお解りいただけたと思います。逝去の一報を受けた時にはなかなか平常心を保てないこともあり、普段は簡単に思えることでも抜けてしまいがちになります。抜け漏れをなくすためには、これらのことをリスクマネジメント(危機管理)の対象として認識し、法務や税務の対応策と同じように、事前に準備されることをおすすめします。
また、多くの葬儀実行委員にとって社葬・お別れの会は、経験がなく且つ、時季を選ばない非定型業務となります。葬儀実行委員の皆様にとっても公益社は良きパートナーとなれるように、経験に裏打ちされた様々なナレッジをご提供いたします。