故人が遺した「おもてなし」の心を二つの式でかたちに
オーウイル株式会社が合同葬とお別れの会に込めた想い

オーウイル株式会社

代表取締役社長 伊達 一紀 様 / 総務・人事部長 S様 / 総務・人事課長 H様

スーツ姿の男性
会社名
オーウイル株式会社
創業・設立
1986年7月
事業内容
食品・飲料原料等の輸出入および国内販売、環境関連事業
従業員数
137名(2026年3月現在・連結)
施行時期
2025年7月(合同葬) / 2025年10月(お別れの会)
URL
https://owill.co.jp/

東京都港区に本社を置く食品・飲料原料、環境関連商材を扱う商社、オーウイル株式会社は、1986年の設立以来、全世界をカバーする約20カ国・40カ所の調達ネットワークを築いてきました。その礎を築いた創業者であり、会長・前社長を務めた故人は、2025年7月に81歳でご逝去。故人にとって、オーウイルという会社そのものが「我が子のよう」だったといいます。ご逝去からわずか4日後という慌ただしいスケジュールで合同葬を執り行い、その3カ月後となる同年10月には、明治記念館にて「お別れの会」を開催しました。

本記事では、同社代表取締役社長 伊達一紀様、両追悼セレモニーの運営を担った総務・人事部長 S様と総務・人事課長 H様の三名に、慌ただしかった準備の舞台裏から、お別れの会に込めた想い、そして故人が遺したDNAについてお聞きしました。

「我が子のように会社を愛した」創業者と、約40年の歩み

インタビューに応じる男性

──まず、オーウイル株式会社の事業内容と、企業活動を通じてどのような価値をお客様に届けているのかを教えてください。

伊達様:当社は、食品・飲料製造に使用される原料等を国内外から調達し、お客様のもとへお届けする、いわゆるBtoBの商社です。ただ、私たちはお客様が欲する物をご提供するだけではなく、人と人との信頼関係を築き、その上でニーズにお応えする存在でありたいと考えています。それこそが我々の価値であるとも思っています。この約40年、ありがたいことに少しずつ事業が大きくなっていきましたが、創業者である故人は「食品の専門商社の枠にとどまらず、ユニークな存在の会社に成長させる」という思いを常に語っていました。この思いは、50代の私だけでなく、20代の新入社員にも受け継ぎ、この先も伝えていきたいDNAです。これを実現すべく、長らく食品・飲料原料をメインに扱ってきた当社は、ここ数年、各社のSDGs達成や、工場や倉庫内の就労環境改善に寄与する環境商材の取り扱いにも力を入れています。

──故人は、社内でどのような存在でしたか。

S様:故人は、オーウイルという会社そのものを、そして、ここに集う我々従業員をまさに「我が子」のように思ってくださっていました。私は最期の瞬間までご一緒させていただきましたが、ご自身の私生活を大切にしながらも、そのくらい常に会社を中心に動いていた方でした。

H様:私は最期まで秘書のような立場でご一緒させていただきました。ちょうど父と娘のような年齢差だったこともあり、言いたいことを気兼ねなく言わせていただけるような関係性でした。私のような立場の者が意見を申し上げても、きちんと耳を傾けてくださる方でしたので、日々の仕事は大変円滑に進められました。体調を崩されるまでは、毎年、孫ほど年の離れた新入社員の歓迎会を楽しみにしておられましたし、折に触れて規模の大小にかかわらず懇親の場を設けるなど、「我が子」との交流を大変大切にする方でした。

ご逝去から4日後──タイトなスケジュールで迎えた合同葬

車

──ご逝去から合同葬に至るまでの経緯を教えてください。

S様:故人は、土曜日の朝、病院で息を引き取られました。その場に居合わせた私に、奥様より「オーウイルの代表を務めた故人を会社としてきちんとお見送りしてあげてほしい」とのお話をいただきました。生前にお墓のご購入先を聞いていましたので、そちらの会場を確保できないかとご相談したところ、偶然にも4日後の水曜日が空いているとのことで、その場で押さえていただきました。突然のことで冷静さを欠いていた部分もあったと思いますが、非常に慌ただしいスケジュールの中で合同葬の開催が決まりました。

──準備段階、また当日の運営で大変だったことを教えてください。

H様:まず取りかかったのは、故人が特に懇意にしていたお取引先やご友人への電話連絡でした。その次は、お取引先のリストや各種名刺データの確認・整備を始めました。到底我々だけで対応できるボリュームではなかったため、土曜日の昼間の連絡は憚られましたが、課員を総動員し、土日両日夜遅くまで皆で準備を進めました。正直なところ、この2日間のことはあまり記憶がありません。そして、週明けの月曜日9時過ぎに、訃報というかたちで一斉にご案内FAXをお送りしました。

S様:返礼品については、奥様の「一番お世話になっているお取引先のお品をご用意すると、故人が最も喜ぶのでは」とのご意向もあり、当社のお取引先であるメーカー様に無理を承知でご相談をいたしました。「そのような事情であるならば」と二つ返事でご快諾いただき、包装やのしを整えたお品をご用意くださいました。そのお心遣いに、これも故人が生前築いた信頼関係と人柄によるものかと、その時改めて感じました。

当日は、VIPの方やお取引先の社長様、故人と直接お話しされたことのない方まで、実にさまざまな方がおいでくださいました。お焼香の順番なども事前に決められない部分が多かったため、役員、社員を会場のあちこちに配し、状況に応じてその場でご案内させていただく体制を取りました。また、天気予報を見ると、当日大変暑くなる予想でしたし、あるお取引先の方から「季節柄、暑さに対する備えが必要になるのでは」とアドバイスをいただきましたので、急きょ塩飴や冷風機なども手配しました。

ホッとしたのも束の間、お別れの会の開催が決定

展示パネル

──合同葬を終えた後、お別れの会を開催しようと思った経緯を教えてください。

伊達様:正直に申し上げると、合同葬を無事終えた時点で、これからの会社としての対応にまで考えが及んでいませんでした。ところが、合同葬翌日からご参列いただいたお取引先へお礼の挨拶に伺った際、「お別れの会はいつ?」と尋ねられたのです。確かに、冷静に考えると合同葬はご逝去から間もない慌ただしいスケジュールでの開催となったため、遠方で参列がかなわなかったお客様やご友人も多くいらっしゃったと聞いていました。それならば会社としてきちんとお別れの場を設けようと、開催を決めました。

──合同葬とお別れの会、それぞれの位置づけをどのようにお考えでしたか。

S様:合同葬は家族葬を兼ねていましたので、どうしても家族が中心というお考えからか、お取引先の皆様は、少し遠慮がちにご参列くださっていた印象がありました。そこで、お別れの会では、お取引先の皆様に「故人はこういう人だった」「故人の愛したオーウイルはこんな会社だ」ということを改めて感じていただき、偲んでいただけるような場にしたいと考えました。

故人を偲ぶ、こだわりの趣向

故人の等身大パネル

──お別れの会の準備の中で、最も悩んだ点は何でしたか。

H様:会場に展示する写真や動画など、故人を偲ぶ素材を集めることです。故人はプライベートでも多趣味でしたので、素材そのものはたくさんありました。しかしながら、ただ集めるだけでは散漫になってしまいます。そこで公益社様のアドバイスをいただきながら、趣味のテーマをいくつかに絞り込み、カテゴライズしてどのように見せるかを決めてから、展示物を揃えました。

──御社らしさが伝わるように工夫した点を教えてください。

H様:会場には、故人が仕事以外の場面でどのような方だったかを知っていただける展示を用意しました。中でも印象的なのが、故人の趣味であった小唄の映像の披露でした。奥様が舞台上の様子を撮影されていた映像には、歌だけでなく、締めくくりのご挨拶シーンも収められていました。会場の大きなモニターで流すことも考えましたが、参列者それぞれに懐かしんでいただけるように、ご自身のスマートフォンでQRコードを読み取っていただき、端末上でご覧いただけるようにしました。

また、故人は一般社団法人 茶道裏千家淡交会の支部長を長く務めておられましたので、茶道具一式も展示しました。会社の式典としては少しくだけた印象になったかもしれませんが、皆様に「懐かしい」「こんな一面もあったのか」と話していただける場になればという思いでした。返礼品には、お別れの会の会場でもあり、故人が忘年会や周年行事のたびに好んで利用していた明治記念館ゆかりのお品を選びました。

終えてみて実感した、二つの式の意味とこれから

インタビューに応じる女性

──開催してよかったと感じたのは、どんな瞬間でしたか。

H様:ご参列くださった方々から「いいお見送りができたね」というお言葉をかけていただいた時です。大切な節目にきちんと対応できたのだと実感しました。社長からも「いいお別れの会だったね」とお褒めの言葉をいただき、最後の最後で少しはお役に立てたのかなと感じました。

S様:合同葬とお別れの会は、それぞれの趣に違いを持たせたように思います。合同葬は荘厳に、お別れの会は故人を偲び、懐かしんでいただけるように和やかに、という点を意識しました。慌ただしかった合同葬に比べて、お別れの会はゆったりとお過ごしいただける時間になったと思います。

──お別れの会を通じて再確認した、故人のDNAを今後どう受け継いでいきたいですか。

S様:一言で言えば「おもてなし」だと思います。生前、故人から「会社に出入りする業者さんも、すべてお客様としてお迎えしなさい」と言われたことが強く印象に残っています。その業者さんも、いつか当社のお客様になるかもしれないという考え方です。私たちの生業は、「物を買っていただく」ところから始まるわけですが、社内では「物を売っていただく」という言葉もよく聞かれるくらい、お取引先は当然のこと、関わるすべての方に丁寧に向き合うことを大切にしてきました。冒頭、伊達がお話ししましたとおり、その一つひとつの積み重ねが信頼関係につながり、双方にとっての価値に結実していくものと考えます。そうした故人のDNAも、次の世代にもしっかりと伝えていきたいと強く感じています。

──最後に、これから合同葬やお別れの会の開催を検討される企業のご担当者へメッセージをお願いします。

S様:正直、私自身も最初で最後の経験だと思っています。事前に公益社様主催のセミナーなどで情報収集はしていましたが、実際に直面すると、何から手をつけるべきか分からなくなるものです。「その日」がいつ訪れるかは誰にも分かりません。開催するか否かにかかわらず、日頃からの情報収集や心構えは必要だと感じました。

H様:突然のことばかりで、その場その場で判断を迫られる場面が多くありました。そうしたときに、相談できるパートナーの存在がいかに大きいかを実感しました。私たちも公益社様にはたくさん助けていただきました。これから検討される企業のご担当者の方には、信頼できる相談相手を見つけておくことをお勧めします。

通話無料 24時間365日受付 公益社の社葬デスク

匿名でも構いません。社葬のプロがお応えします。

  • 社葬・お別れの会のお問合せ/ご相談
  • セミナーのお問合せ/お申込み
  • 至急の対応/すぐに来てほしい
0120-641-480
メールでのお問合せ まずはご相談

公益社社葬デスク

匿名でも構いません。
社葬のプロがお答えいたします。

  • 社葬・お別れの会のお問合せ/ご相談
  • セミナーのお問合せ/お申込み
  • 至急の対応/すぐに来てほしい

通話無料24時間365日受付 0120-641-480

トップに戻る