「弔辞」や「お別れの言葉」の書き方について、原稿構成や作成上のマナー、読み上げにおける注意点などをご紹介します。
弔辞(「お別れの会」では「お別れの言葉」)には、構成や内容について厳格な決まりはありませんが、一般的な流れとしては以下のような内容を話すことが多いです。
●お悔やみの挨拶:故人の冥福を祈る言葉や残された者の所感
●故人の経歴や功績に関する内容:企業創立や業績等社葬開催が相応しいと言える逸話
●故人の趣味や人柄:企業を牽引した故人の人間性に対する言葉
●今後への決意:故人への感謝の意、故人の意思を継ぐ決意
●慰めと励まし・結び:ご遺族への慰めと励ましの言葉・哀悼の言葉
社葬における弔辞では、生前のエピソードや故人の主義、私生活での趣味などに触れることはあるものの、著名人の「お別れの会」のような“故人に語り掛けるような口調”で読まれることはあまりありません。企業が開催する葬儀にふさわしい格式を持った言葉遣いを心がけましょう。
弔辞の原稿に数量的なルールは設けられていませんが、概ね原稿用紙2,3枚(1000字程度)の原稿を用意することが多いです。故人の功績や実際に残してきたエピソードに応じて、多少字数や時間を増減しても構いませんが、あまり長くなるのは葬儀の進行に支障をきたすこともあるので注意が必要です。
素晴らしい文章を用意する必要はありません。「故人を偲ぶ謙虚な心」で故人を失った悲しみを述べるように留意して、社葬のマナーを押えながら丁寧に作り上げるようにしましょう。
弔辞の中で故人の功績を称える言葉を述べることは多いですが、忌み言葉を使用しないように注意しましょう。
忌み言葉とは、「たびたび」「かさねがさね」「くれぐれも」や「追う」など、不幸が繰り返すようすを想起させる言葉のことです。
また社葬での弔辞は通常巻紙や奉書紙に清書して、読み上げた後は霊前に供えるため、遺族や先方企業の手元に残ります。忌み言葉などを使用していないことはもちろんのこと、誤字や脱字などもないよう、原稿と清書をしっかりと確認しましょう。
公益社では、弔辞作成のお手伝いから清書・筆耕も承っております。どうぞご相談ください。
式次第の中の「弔辞」に要する時間は、1000字の原稿であれば5分ほどかけて読むペースが良いでしょう。
参考までに、アナウンサーの丁寧な読み上げは、1分間に300字程度を目安としています。ビジネススピーチのようにテンポよく話すということよりも、丁寧に読むことを意識しながら弔辞をささげてください。
社葬における弔辞は、一般の個人葬よりも厳粛さを求められます。その一方で明確な決まりがない分、経験則や事例を元に作成しなければなりません。
弔辞やお別れの言葉の原稿作成には、数多くの社葬をお手伝いしてきた公益社の経験をお役立てください。それぞれの企業様にとって最適な弔辞文の作成から清書、当日の読み方についてまでトータルでお手伝いいたします。
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