お別れの会の会食でのスマートな振る舞いについて
お別れの会の会食会場でのマナーやスマートな振る舞いについてご案内いたします。
お別れの会では、献花の後に会食の場が設けられるケースがあります。ホテルの会場に料理が並び多くの人々が歓談する様子は一見パーティのようですが、あくまでも故人を偲ぶ追悼の場として用意されるものです。お別れの場に相応しい振る舞いを心がけましょう。
通常のパーティ会場とお別れの会 会食会場との違い
ホテルでのお別れの会で「会食」の場が設けられる場合には、献花会場で献花をした後に会食会場へ案内される流れがほとんどです。
会食会場内は、中央にビュッフェ料理が用意され、会場の壁際に『にぎり寿司』や『そば』などの屋台料理、さらにはデザートコーナーなどが置かれ、歓談テーブルと椅子がいくつか置かれる形の「立食」スタイルが主流です。これは一般的なパーティでもよくみられる形式ですが、同じ立食スタイルでもパーティとはレイアウトの主旨が異なります。通常のパーティの場合は、より多くの人と交流を図るために席を固定しない立食形式をとりますが、お別れの会の場合は参会者の滞在時間が短く時間内に出入りがありますので、様々な方が自由に利用できるようにとの主旨からのこのスタイルとなります。
そして特に通常のパーティとの大きく異なるのは、故人の生前のお写真をパネルで掲示した「メモリアルコーナー」や「メモリアル映像」の投影など、故人を偲ぶ設営物や演出がある点です。お別れの会の会食の場は単なる歓談の場ではなく、これらを拝覧し「故人を偲びながら」食事や歓談をする場所なのです。
会食会場でのスマートな過ごし方
会食会場に案内された後、ドリンク(基本的にはソフトドリンクが一般的)を受け取ります。なお主催者である企業の担当者がお迎え役として接遇してくださるケースが多いので、その方たちにお悔みを申し上げた後、まずは食事ではなくメモリアルコーナーをご覧になられることをおすすめいたします。
主催者は、企業や業界に対する故人の功績を披露する写真などを選び、パネルや映像を準備されています。その思い出を拝覧し、主催企業の方や関係者と故人について語らうことが何より追悼の意を表すことになります。それらの展示を一通りまわった後に食事を召し上がるのがよいでしょう。
滞在時間としては、15分~20分くらいのケースが多いようです。
なお名刺交換などは『追悼の場』という大前提を考えると積極的に行う場ではありません。ただし、新体制披露の場としてご挨拶をされている企業もありますので、その場合は今後のお付き合いに失礼がないよう、名刺交換をされるのがよいでしょう。
企業カラーや故人の好みをを反映したメニューも
食料品メーカーや飲料メーカーのお別れの会では自社製品を使用したお食事やアレンジメニューをご用意されているケースがよくあります。それは言い換えれば故人の功績を披露したお食事とも言えますので、その場合はその特別メニューをいただいたうえで接遇係の方や主催者代表にお料理の感想をお伝えすることがマナーとも言えます。
また故人が生前愛した料理、例えば『○○○店のカレー』など、誰しもが「故人が好きだった料理だね」「あの方らしいメニューだな」と回想される料理をご用意される企業もあります。その場合も、そのお料理をいただきながら、ぜひ故人との思い出話などを皆様で語らうことをおすすめいたします。
会場には親族席が設けられ、御令室やご子息ご令嬢が座っておられることがあります。参会する皆様が故人の思い出話をされていることがご家族の気持ちを癒すことにもなります。
パーティーではない『お別れの会』の食事には様々な想いが込められています。故人に思いを馳せながら、料理だけでなく展示や演出にも気を留めてみてください。
会食会場での過ごし方についてご説明しました。ほかにも気になることがありましたらどうぞお気軽に公益社にお問合せください。